【プロ野球】監督の退場も!ルールや罰金・出場停止処分を解説
プロ野球の試合で選手や監督が退場を宣告される場面は、試合の緊張感を一気に高めます。
しかし、どのような行為が退場につながるのか、具体的なルールを正確に理解している方は少ないかもしれません。
この記事では、プロ野球における退場処分に焦点を当て、監督退場や過去に起きた退場8人の事例、気になる罰金の有無、退場後の次の試合への影響から、近年の主な退場者一覧、そして選手のその後まで、より深く、網羅的に解説します。
この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。
当記事のポイント
- プロ野球で退場が宣告される具体的なケース
- 退場処分による罰金や出場停止の有無
- 退場を宣告された選手がその後どうなるか
- 過去に起きた特殊な退場事例や近年の傾向
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目次
プロ野球で退場が宣告される主なケース
速報BASEBALL徹底解説
プロ野球で退場が宣告されるのは、どのようなケースなのでしょうか。
ここでは、主な6つのパターンについて、具体例を交えながら詳しく解説します。
- 審判への侮辱行為は一発退場になることも
- 執拗な抗議による監督退場
- 危険球は故意でなくても退場になる
- 警告試合中の死球も退場の対象
- 乱闘や暴力行為による退場
- 遅延行為による退場という稀なケース
審判への侮辱行為は一発退場になることも
審判の判定に対する侮辱行為は、即座に退場を宣告される可能性が非常に高い、最も厳しい処分の対象の一つです。
侮辱行為とみなされる代表的なジェスチャー
特に、ストライク・ボールの判定に不服を示し、バットでホームベース上に線を引く行為は、審判への侮辱と見なされ、厳しく処罰されます。
この行為は、言葉を発さずとも「今のボールはここを通ったはずだ」と審判の判定を真っ向から否定する明確な意思表示と受け取られるため、多くの場合は一度で退場となります。
過去には、メジャーリーグ時代のイチロー選手もこの行為で退場処分を受けたことがあるほど、国際的にも厳しい目が向けられています。
他にも、審判に向かって道具を投げつける、軽蔑的な態度を取る、暴言を吐くといった行為も当然、侮辱行為に含まれます。
近年はリクエスト制度が導入されたことで、本塁でのクロスプレーやフェンス際の打球の判定を巡るトラブルは減少傾向にあります。
しかし、リクエストの対象外であるストライク・ボールの判定に関しては、現在でも選手と審判の間で感情的な対立が生まれ、退場劇に発展することがあります。
執拗な抗議による監督退場
暴言や暴力がなかったとしても、審判の判定に対して執拗に抗議を続ける行為は、監督退場につながります。
公認野球規則では、判定に異議を唱えるために選手や監督が定位置(ベンチやコーチスボックス)を離れることを厳しく制限しています。
審判はまず、近づいてくる監督や選手に対して、冷静になるよう促すために警告を発します。
これは、手を前に出して制止するような動きで示されることが多いです。
この警告を無視してさらに抗議を続けた場合、審判は監督や選手を試合から除く権限を持っています。
監督はなぜ退場覚悟で抗議するのか?
監督が退場覚悟で猛抗議する背景には、いくつかの理由が考えられます。
一つは、選手を守るため。不利な判定が続いた際に、監督が矢面に立つことで選手の精神的な動揺を抑え、チームの士気を保つ狙いがあります。
また、審判に対して「これ以上、我々に不利な判定は許さない」という強いメッセージを送る意図も含まれているでしょう。
審判の判定は絶対ですが、度を越した抗議は認められないというルールとの狭間で、監督はチームのために戦っているのです。
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危険球は故意でなくても退場になる
投手の投げたボールが打者の頭部(顔面やヘルメット含む)に直接当たった場合、審判がその投球を「危険球」と判断すると、投手は退場となります。
このルールは、選手生命に関わる重大な事故を防ぎ、選手の安全を守るために非常に重要です。
重要なのは、危険球の判定に投手の故意・過失は問われないという点です。
たとえ意図しない「すっぽ抜け」のボールであっても、打者の頭部に直撃すれば退場になる可能性が高いです。
これは、セ・パ両リーグの申し合わせ事項として長年運用されています。
ただし、全ての頭部死球が即退場となるわけではありません。
例えば、バントの構えをした打者の頭部に、非常に緩い変化球が偶然当たってしまった場合など、審判の裁量で危険球と見なされず、退場とならないケースも存在します。
あくまでも最終的な判断は、その場の球審に委ねられているのです。
警告試合中の死球も退場の対象
警告試合とは、死球の応酬や乱闘など、両チーム間でトラブルが発生し、報復行為の危険性が高まった際に、審判団がこれ以上の騒動を防ぐために発するものです。
この警告試合が宣告された状況下では、通常とは異なる厳しいルールが適用されます。
具体的には、打者への投球が意図的であると審判が判断した場合、たとえ頭部への投球でなくても、投手は退場処分を受けることがあります。
これは、腰や足などへの通常の死球であっても、報復行為と見なされれば即座に退場となる可能性があることを意味します。
このルールは、試合がエスカレートし、選手が怪我をするリスクを未然に防ぐための予防措置として機能します。
乱闘や暴力行為による退場
言うまでもありませんが、相手選手や審判、コーチに対する暴力行為は退場の対象となります。
ユニフォームを掴む、軽く小突くといった程度で退場になるケースは稀ですが、「殴る」「蹴る」「タックル」など、相手に危害を加える悪質な行為は即座に退場を宣告されます。
過去には乱闘が頻繁に発生し、多くの退場者を出していました。
特に有名なのが1989年9月23日に行われた西武ライオンズ対ロッテオリオンズの試合で、両軍合わせて8人もの選手・コーチが退場処分を受けるという前代未聞の事態となりました。
近年はコンプライアンス意識の高まりもあり、大規模な乱闘は減少傾向にあります。
しかし、試合中のアドレナリンやチーム間のライバル意識から、些細なプレーが大きなトラブルに発展する危険性は常に存在します。
遅延行為による退場という稀なケース
非常に稀なケースですが、試合の進行を意図的に遅らせる「遅延行為」によって退場が宣告されることもあります。
例えば、投手交代でもないのに監督やコーチがマウンドへ行く回数を超過した場合や、打者が正当な理由なく打席を何度も外す行為などがこれに当たります。
2023年には、千葉ロッテマリーンズの吉井理人監督が、リクエストの要求を巡る遅延行為で退場を宣告されるという珍しい出来事がありました。
これは、ルールを最大限に活用しようとする戦略と、試合のスムーズな進行を管理する審判との間で生じた摩擦と言えるでしょう。
プロ野球の退場処分とその後の影響
退場を宣告された選手や監督は、その後どうなるのでしょうか。
ここでは、退場処分そのものの内容から、罰金や出場停止、そして選手のキャリアへの影響について、より詳しく掘り下げていきます。
- 退場処分の具体的な内容とは?
- 退場処分に伴う罰金の詳細
- 出場停止処分が下される悪質なケース
- 近年の主な退場者一覧とその理由
- 退場が選手のキャリアに与える影響
- 総括:プロ野球の退場ルールを理解しよう
退場処分の具体的な内容とは?
退場処分を受けると、選手や監督は直ちにグラウンドやベンチから退かなければなりません。
公認野球規則では、退場者は速やかに競技場から去ることが定められています。
ただし、すぐに球場から出て帰宅するわけではなく、試合が終わるまで球場のクラブハウスやロッカールールームに留まるのが一般的です。
これは、試合後のミーティングに参加するためであり、無断で帰宅した場合はチームの規律違反として球団から別途処分を受ける可能性もあります。
サッカーのレッドカードとは異なり、野球では退場者が出ても代わりの選手を補充することができます。
そのため、退場によってチームが人数的に不利になることはありません。
投手が危険球で退場となった場合は、代わりのリリーフ投手が肩を作るための十分な準備時間も与えられます。
退場処分に伴う罰金の詳細
退場処分には、罰金が科される場合があります。
特に、審判への暴言や侮辱行為、暴力行為などが理由の場合、日本野球機構(NPB)から制裁金が課されることが多いです。
制裁金の額は事案の悪質性によって異なりますが、一般的には数万円から数十万円の範囲で決定されます。
さらに悪質なケースでは、NPBからの制裁金に加えて、所属球団から独自の重い罰金が科されることもあります。
過去には、審判にボールを投げつけたガルベス投手(当時巨人)が、球団から4,000万円という高額な罰金を科された事例も存在します。
一方で、危険球や警告試合での死球による退場の場合は、プレーの中でのアクシデントと見なされることが多く、追加の罰金や制裁が科されることはほとんどありません。
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