野球の試合は何人で行われるのか、気になりますよね。
基本的なルールはもちろん、各ポジションの役割、プロ野球チームの人数や高校野球、さらには少年野球では何人で試合をするのか、そしてベンチ入りできる人数まで、野球の人数に関するあらゆる疑問に答えます。
野球観戦をより深く楽しむため、また、これから野球を始める方にも分かりやすく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 野球の基本的な試合人数
- 各ポジションの詳細な役割と特徴
- プロ・高校・少年野球の登録・交代ルール
- 人数が不足した場合の具体的な対応

基本的な野球の試合は何人でおこなう?

- 野球は原則1チーム9人でプレー
- 指名打者(DH)制なら10人登録
- 9つの守備ポジションと役割
- ピッチャーとキャッチャーの役割
- 4つの内野手の役割
- 3つの外野手の役割
野球は原則1チーム9人でプレー
野球は、1チーム9人の選手で試合を行うのが基本ルールです。
攻撃の際には、事前に監督が提出した打順に従って、1番から9番までの選手が順番にバッターボックスに立ちます。
守備の際には、選手それぞれにポジションが割り当てられ、9人で協力して相手チームの攻撃を防ぎます。
この9人という数字は野球の根幹をなすものであり、ポジションごとに最も活躍した選手を表彰する「ベストナイン」という言葉の由来にもなっています。
指名打者(DH)制なら10人登録

原則は9人ですが、例外的なルールとして「指名打者(DH)制」があります。これは、ピッチャーの代わりに打席に立つ「打撃専門」の選手を起用できる制度です。
日本のプロ野球ではパシフィック・リーグが、アメリカのメジャーリーグでは両リーグで採用されています。
DH制を採用する場合、スターティングメンバーとしてピッチャーを含めた10人を登録します。
ただし、試合に実際に出場するのは、守備時はピッチャーを含む9人、攻撃時はピッチャーの打順で指名打者が打席に立つため、フィールドに立つのは常に9人です。攻撃と守備で参加する人数が9人であることに変わりはありません。
9つの守備ポジションと役割

野球の守備は、9人の選手がそれぞれ異なるポジションにつき、特有の役割を担うことで成り立っています。
各ポジションは、求められるスキルや身体能力が異なり、選手の個性や能力が最大限に活かされるように配置されます。
大きく分けると、バッテリーと呼ばれるピッチャー(投手)とキャッチャー(捕手)、内野を守る4人の内野手、そして外野を守る3人の外野手で構成されます。
それぞれのポジションが有機的に連携し合うことで、失点を防ぐという共通の目的を達成するのです。
ピッチャーとキャッチャーの役割

ピッチャー(投手)
ピッチャーは、マウンドと呼ばれる少し高くなった場所から、バッターに向かってボールを投げるポジションです。
試合の主導権を握る中心的な存在であり、相手バッターを打ち取ることが最大の役割となります。投球だけでなく、塁上のランナーを牽制したり、ピッチャーゴロを処理したりと、フィールディング能力も不可欠です。
試合の状況に応じて、先発、中継ぎ、抑えといった異なる役割を担うこともあります。
キャッチャー(捕手)
キャッチャーは、ピッチャーが投げたボールを受ける、守備の要です。
防具を身につけ、ホームベースを守ります。ピッチャーにサインを送って投げる球種を指示したり、グラウンド全体を見渡して他の野手に守備位置の指示を出したりと、その役割は多岐にわたります。
また、盗塁を阻止するための正確なスローイングや、ワンバウンドの投球を逸らさないブロッキング技術も極めて大切です。
4つの内野手の役割
内野手は、ホームベースに近い内野エリアを守る4人の選手です。ゴロの処理やベースカバーなど、緻密な連携プレーが求められ、一瞬の判断ミスが失点に繋がることもあります。
ファースト(一塁手)
一塁ベース付近を守り、他の野手からの送球を捕球してバッターランナーをアウトにする機会が最も多いポジションです。送球を逸らさない確実な捕球技術が求められます。
セカンド(二塁手)
一塁と二塁の中間を守り、広い守備範囲と俊敏性が求められます。ショートとの連携で完成させるダブルプレー(併殺)は、内野守備の見せ場の一つです。
サード(三塁手)
三塁ベース付近を守ります。「ホットコーナー」とも呼ばれ、右バッターの強烈な打球が飛んでくることが多いため、素早い反応と強い肩が必要です。
ショート(遊撃手)
二塁と三塁の間という、最も打球が飛びやすいエリアを守る、守備の花形ポジションです。守備範囲の広さ、肩の強さ、状況判断能力など、総合的な高い守備スキルが要求されます。
3つの外野手の役割
外野手は、内野の後方に広がる外野エリアを守る3人の選手です。フライの捕球や、ヒットになった打球を素早く処理してランナーの進塁を防ぐ役割を担います。打球の落下点予測や、中継プレーでの正確な送球が大切です。
レフト(左翼手)
二塁と三塁の後方を守ります。三塁やホームへの距離が比較的近いため、正確な送球でランナーの進塁を阻止する役割が期待されます。
センター(中堅手)
外野の中央という最も広い範囲を守ります。そのため、チームで最も足が速く、守備範囲の広い選手が務めることが多いです。他の外野手へ守備位置を指示する司令塔の役割も担います。
ライト(右翼手)
一塁と二塁の後方を守ります。三塁やホームへの距離が最も遠いため、ランナーをアウトにするには、塁まで届く力強く鋭い送球ができる「強肩」が不可欠です。
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野球の登録や交代ルールは何人まで?

- プロ野球チームの登録人数
- 大会ごとのベンチ入り人数
- 高校野球のベンチ入り人数
- 選手の交代に関するルール
- 少年野球は何人で試合できる?
- 人数が不足すると没収試合になる
プロ野球チームの登録人数
プロ野球(NPB)では、試合に出場できる選手の数に上限が定められています。これを「出場選手登録」、通称「一軍登録」と呼びます。
2025年現在、一軍登録できる最大人数は29人です。そして、その29人の中から、試合ごとにベンチ入りできる選手として最大25人が選ばれます。
残りの4人は一軍登録されていても、その試合ではベンチに入ることができません。これとは別に、外国人選手枠や、将来有望な選手を育成するための育成選手制度など、チームの戦力を構成するための様々なルールが存在します。
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大会ごとのベンチ入り人数
ベンチ入りできる人数は、プロ野球だけでなく、大会やカテゴリによってルールが異なります。それぞれの規定を知ることで、チームの戦略や選手起用の背景をより深く理解できます。
以下に、主要な大会におけるベンチ入り人数の上限をまとめました。
大会の種類 | 最大ベンチ入り人数 | 備考 |
---|---|---|
日本プロ野球 | 25人 | 出場選手登録は29人 |
メジャーリーグ | 26人 | ‐ |
WBC | 30人 | ‐ |
オリンピック | 24人 | ‐ |
大学野球 | 25人 | 大会や連盟により異なる場合がある |
このように、短期決戦となる国際大会では、より多くの選手を登録できる傾向にあります。これは、連戦による選手の疲労や、様々な状況に対応するための戦略的な選手起用を可能にするためです。
高校野球のベンチ入り人数
高校野球の象徴である甲子園大会では、ベンチ入りできる人数は20人と定められています。
以前は18人でしたが、選手の健康管理や幅広い選手に甲子園の土を踏む機会を与えるという観点から、2023年春の大会より20人に拡大されました。
ベンチ入りメンバーは、一般的にエースピッチャーが「1」、キャッチャーが「2」といったように、ポジションごとにおおよその背番号が決まっています。限られた人数の中で、ピッチャーを何人入れるか、代打や代走のスペシャリストを誰にするかなど、監督の采配がチームの勝敗を大きく左右します。
選手の交代に関するルール
野球の大きな特徴の一つに、選手の交代ルールがあります。試合の流れを左右する重要な要素なので、ぜひ覚えておきましょう。
交代人数に制限はない
野球では、ベンチに控え選手がいる限り、交代できる人数に制限はありません。代打、代走、守備固めなど、様々な目的で何度でも選手を交代させることが可能です。そのため、控え選手にも試合に出場するチャンスが多くあります。
一度退いた選手は再出場できない
ただし、一度試合から退いてベンチに下がった選手は、その試合に再び出場することはできません。このルールがあるため、監督は試合のどのタイミングで、どの選手を起用するのか、慎重に判断する必要があります。勝負どころを見極める監督の采配は、野球観戦の大きな見どころの一つと言えるでしょう。
少年野球は何人で試合できる?
少年野球(学童野球)においても、試合は原則として9人で行われます。しかし、小学生のチームでは、メンバーが9人揃わないという状況も少なくありません。
そのため、各地域の連盟や大会のルールによっては、9人に満たない場合でも試合が成立するような特別ルールが設けられていることがあります。
例えば、相手チームの合意を得て助っ人を借りたり、複数のチームが合同で「連合チーム」として大会に参加したりするケースも見られます。これからお子さんが野球を始める場合は、所属するチームや連盟のルールを確認しておくと良いでしょう。
人数が不足すると没収試合になる
試合の途中で選手の人数が9人を下回ってしまった場合、試合を続けることはできません。その時点で試合は打ち切られ、「没収試合(フォーフィッテッドゲーム)」となります。
これは、怪我や熱中症などでプレー続行が不可能になった選手が出た際に、代わりに出場できる控え選手がベンチにいない場合に起こり得ます。
また、危険なプレーなどで複数の選手が退場処分となり、9人に満たなくなった場合も同様です。没収試合になると、その時点でのスコアに関わらず、人数が不足したチームの負けとして記録されます。
まとめ:野球の人数は何人か把握しよう

この記事では、野球の人数に関する様々なルールについて解説しました。最後に、重要なポイントを振り返ってみましょう。
- 野球の試合は原則1チーム9人で行う
- 指名打者(DH)制ではスターティングメンバーとして10人登録する
- 守備はピッチャー、キャッチャー、内野手4人、外野手3人の9人
- ピッチャーは試合の主導権を握る中心的な存在
- キャッチャーはサインを出したり守備に指示を送る守備の要
- 内野手は緻密な連携プレーが求められる
- 外野手は広い守備範囲と強い肩が必要
- プロ野球の一軍登録は29人で、ベンチ入りは25人
- WBCやオリンピックなど国際大会ではベンチ入り人数が多い傾向にある
- 高校野球の甲子園大会でのベンチ入りは20人
- 選手の交代人数に制限はない
- 一度試合から退いた選手は再出場できない
- 少年野球も原則9人だが、特別ルールが適用されることがある
- 試合中に選手が9人未満になると没収試合となり負けになる
- 各カテゴリの人数ルールを知ることで野球観戦がより楽しくなる
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