7/13日の甲子園球場で行われた阪神戦で敗れた東京ヤクルトスワローズは、ついに両リーグ最速で50敗に到達しました。
この敗戦により借金は今季ワーストタイの26まで膨らみ、チームの低迷ぶりが改めて浮き彫りになりました。
先発のアビラ投手は6回2失点の粘投を見せましたが、打線が助っ人右腕を援護できず、2勝6敗と負けが先行する状況となっています。
9回に山田哲人選手の適時二塁打で1点差に迫り、なお1死二、三塁という絶好のチャンスを迎えました。
しかし、増田選手の右飛で武岡選手が本塁生還を狙ったものの、右翼手・森下選手の好返球で同点を阻止される悔しい結末となりました。
リーグ連覇を達成した2021年、2022年の栄光はもはや遠い過去の出来事のように感じられます。
高津臣吾監督の6年目という年に、ヤクルトは最下位争いという屈辱的な状況に追い込まれてしまいました。
神宮球場のスタンドには、かつての歓声に代わってため息とブーイングが響くようになりました。
ヤクルトが今季不調の原因は?
東京ヤクルトスワローズの今季不調には、複数の要因が複雑に絡み合っています。
単一の原因では説明しきれない深刻な問題が、チーム全体を覆い尽くしているのが現状です。
かつて「神宮の奇跡」と呼ばれた強さは、どこへ消えてしまったのでしょうか。
主要選手の怪我
ヤクルトの今季低迷の最大の要因は、「ヤ戦病院」と揶揄されるほどの怪我人続出にあります。
ヤクルトと言えばけが人が続出するイメージですが、2025年も多くの怪我人で溢れかえっています。
村上宗隆選手は脇腹の怪我により長期離脱を余儀なくされ、チームの得点力が大幅に低下しました。
山田哲人選手も開幕戦で肉離れを発症し、シーズン序盤からキャプテンとしての役割を十分に果たせない状況となりました。
それでも13日の阪神戦では、9回に適時二塁打を放ち、チームを1点差まで押し上げる活躍を見せています。
しかし、2割代前半という打率はかつての山田哲人はありません。
田口麗斗選手は下半身のコンディション不良という重傷を負い、復帰の見通しが立たない状態が続きました。
高橋奎二選手も下半身コンディション不良により戦線離脱し、投手力が低下しています。
これらの主力選手の長期離脱により、チームの戦術的な柔軟性が著しく制限されることとなりました。
怪我の連鎖反応により、若手選手への負担が過度に増大し、チーム全体のパフォーマンスが低下しました。
高津監督は「選手のやりくりに頭を悩ませている」と語っていましたが、根本的な解決策は見つからない状況が続きました。
先発の崩壊
ヤクルトの投手陣、特に先発ローテーションの崩壊は目を覆いたくなるほど深刻でした。
チーム防御率3.55はセ・リーグ最下位という惨憺たる数字を記録しています。
2024年のシーズンでもチーム防御率3.54とリーグ最下位で投壊していました。
私はセリーグの中ではヤクルトが好きなので、このような結果は嘆かわしいです。
2025年7月14日現在の投手陣けが人は下記のとおりです。
12 石山 泰稚 (36歳)
【07/12】上半身のコンディション不良
34 田口 麗斗 (29歳)
【06/27】下半身のコンディション不良
【06/28】登録抹消
47 高橋 奎二 (28歳)
【07/05】下半身のコンディション不良
【07/06】登録抹消
014 西舘 昂汰 (24歳)
【24/09/21】右肘じん帯再建手術(トミー・ジョン手術)
先発投手の計算が立たないため、リリーフ陣への負担が過度に増大し、投手陣全体の疲弊を招きました。
毎試合のように5失点以上の大量失点が発生し、打線が頑張って得点しても追いつけない状況が頻発しました。
投手力の低下により、チーム全体の士気も著しく低下していることは明らかでした。
高津監督の采配ミス
高津監督の采配面での課題も、今季の不調に大きく影響しました。
連覇時代の成功体験に囚われ、現在の戦力に適した戦術転換ができていない様子が伺えました。
選手起用において、怪我人続出の状況に対する適切な対応が後手に回っている印象でした。
13日の阪神戦でも、9回に1点差まで迫った場面で絶好の同点チャンスを迎えました。
1死二、三塁という状況で、増田選手の右飛で武岡選手が本塁生還を狙いましたが、右翼手・森下選手の好返球で同点を阻止されました。
この場面での代走や打順の組み立てなど、細かな采配への疑問が残る試合展開でした。
高津監督自身も「コーチにも選手も遠慮しないことにしました」と語っていましたが、すでに手遅れの感は否めませんでした。
これ以上借金が膨らむと「休養」という文字もチラついてくるかと思います。