メジャーリーグで7年間活躍した田中将大投手。その輝かしいキャリアを経て、将来受け取る年金は一体いくらもらえるのでしょうか。
実は大リーグには、日本のプロ野球とは比較にならないほど手厚いリーグ年金制度が存在し、多くの日本人選手もその恩恵を受けています。
この記事では、田中投手が受け取る年金の具体的な金額から、複雑な制度の仕組み、受給条件、そして他の日本人選手との比較まで、あなたの疑問に全てお答えします。
- 田中将大投手が受け取る年金の具体的な推定額
- メジャーリーグ年金制度の詳しい仕組みと受給条件
- 年金額を決める「サービスタイム」の計算方法
- 満額受給者を含む他の日本人選手の年金額一覧
田中将大が受け取るメジャー年金の金額

- 結局、田中将大はいくらもらえる?
- 受給資格を決めるメジャー在籍期間
- 田中将大のサービスタイムは7年
- 推定される具体的な年金受給額
- 年金の受給はいつから開始できるか
結局、田中将大はいくらもらえる?
田中将大投手が受け取るメジャーリーグの年金額は、推定で年間$192,500です。
日本円に換算すると、約2,887万円(1ドル=150円で計算)という大きな金額になります。
この金額は、田中投手がニューヨーク・ヤンキースで積み重ねた「サービスタイム」と呼ばれるメジャー在籍期間に基づいて計算されています。
メジャーリーグの年金制度は、わずかな期間の在籍でも受給資格が発生しますが、在籍期間が長くなるほど受給額が飛躍的に増加する仕組みになっています。
田中投手の7年という在籍期間は、満額には及ばないものの、非常に手厚い生涯保障を確保するのに十分な期間と言えます。
受給資格を決めるメジャー在籍期間
メジャーリーグの年金受給資格を語る上で、最も重要なのが「サービスタイム」という独自の概念です。
これは単なる在籍年数ではなく、メジャーリーグの選手として登録されていた日数によって計算されます。
具体的には、アクティブロースター(26人枠)に登録されているか、あるいは故障者リスト(IL)に入っている期間がサービスタイムとして加算されます。
シーズン中に172日間登録されると、サービスタイム1年分としてカウントされる仕組みです。
一方で、マイナーリーグでのプレー期間や、シーズン終盤に枠が拡大されるセプテンバー・コールアップ時の拡大ロースター(40人枠)にいる期間は、原則としてサービスタイムには含まれません。
このため、メジャーとマイナーを行き来する選手にとっては、1日1日の登録が将来の生活を大きく左右する、非常にシビアな制度となっています。
田中将大のサービスタイムは7年

田中将大投手は、2014年から2020年までの7シーズンを、名門ニューヨーク・ヤンキースでプレーしました。
この7年間、常にチームの先発ローテーションの中心として活躍し続けたため、安定してサービスタイムを積み重ねることができました。
その結果、彼のメジャーリーグにおける公式なサービスタイムは「7年」と記録されています。
この7年という数字が、前述した年金推定額である年間$192,500を算出する上での基礎となります。
田中将大投手 MLB在籍時の年度別成績

年度 | チーム | 勝利 | 敗戦 | 防御率 | 投球回 |
2014 | NYY | 13 | 5 | 2.77 | 136.1 |
2015 | NYY | 12 | 7 | 3.51 | 154.0 |
2016 | NYY | 14 | 4 | 3.07 | 199.2 |
2017 | NYY | 13 | 12 | 4.74 | 178.1 |
2018 | NYY | 12 | 6 | 3.75 | 156.0 |
2019 | NYY | 11 | 9 | 4.45 | 182.0 |
2020 | NYY | 3 | 3 | 3.56 | 48.0 |
通算 | 78 | 46 | 3.74 | 1054.1 |
推定される具体的な年金受給額
前述の通り、田中投手の推定年金受給額は年間$192,500(約2,887万円)です。
この金額は、メジャーリーグの年金制度の計算式に基づいて算出されます。
制度では、サービスタイム1年あたり$27,500が加算される仕組みになっています。
したがって、田中投手のサービスタイムは7年なので、計算式は以下のようになります。
$27,500(1年あたりの金額) × 7年 = $192,500
この年金は終身にわたって支払われるため、生涯に受け取る総額は非常に大きなものとなります。
ただし、この金額は為替レートによって変動するため、実際の日本円での受取額はその時々のレートに左右される点には注意が必要です。
年金の受給はいつから開始できるか
メジャーリーグの年金は、原則として62歳から満額での受給が開始されます。
田中投手の場合も、62歳になる年から年間約2,887万円を受け取り続けることができます。
ただし、希望すれば受給開始年齢を早めることも可能です。選手は45歳から年金を受け取り始める権利を持っていますが、その場合は受給額が減額されることになります。
早く受け取るか、62歳まで待って満額を受け取るかは、選手個人の引退後のライフプランによって選択が分かれるところです。
また、この制度の特筆すべき点として、選手が亡くなった場合でも、配偶者がいる場合はその配偶者が年金を引き継いで受給し続けることができるという手厚い保障があります。
これは選手本人だけでなく、その家族の生涯にわたる安心にも繋がる、非常に優れた制度設計と考えられます。
田中将大も対象のメジャー年金制度

- そもそもメジャーリーグ年金とは?
- 大リーグならではの手厚い福利厚生
- 満額受給に必要となる在籍年数
- 満額を受給する日本人選手一覧
- 他の日本人選手の受給資格と金額
- まとめ:田中将大のメジャー年金資格
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そもそもメジャーリーグ年金とは?
メジャーリーグの年金制度は、世界のプロスポーツ界でも屈指の充実度を誇る福利厚生制度です。
その歴史は古く、1947年に設立されて以来、多くの選手の引退後の生活を支えてきました。
この制度の詳しい情報はMLB選手会(MLBPA)の公式サイトでも確認できます。
この制度は、主に以下の3つの財源によって運営されています。
- MLBのオーナー(球団側)が拠出する掛け金
- リーグ全体の放映権料や商品化権収入の一部
- 選手自身の給与から支払われる一部の掛け金
ちなみに、日本のプロ野球(NPB)にもかつては年金制度が存在していましたが、残念ながら2011年に廃止されています。
この点からも、メジャーリーグの選手に対する手厚い保障がうかがえます。
大リーグならではの手厚い福利厚生
メジャーリーグの年金制度が単なる福利厚生に留まらないのは、税制上の優遇措置が設けられている点にあります。
年金を受け取る際の税金は、一般的な所得に比べて低い税率が適用されるように設計されています。
また、現役時代に支払う掛け金も税控除の対象となるため、選手は現役中から税務上のメリットを享受できるのです。
このように、年金制度は引退後の収入保障だけでなく、現役選手の資産形成にも貢献する、まさに大リーグならではの包括的なサポートシステムと言えるでしょう。
この手厚い保障があるからこそ、選手は安心してプレーに集中できる環境が整っています。
満額受給に必要となる在籍年数
メジャーリーグの年金制度において、一つの大きな目標とされるのが「満額受給資格」の獲得です。
この満額受給資格を得るためには、サービスタイムを「10年」積み重ねる必要があります。
10年に到達すると、受給できる年金額は上限である年間$275,000(約4,125万円)に達します。
この金額は、45歳から減額で受け取り始めたとしても、十分に生活を支えられるほどのインパクトがあります。
そのため、多くの選手にとってサービスタイム10年の達成は、自身の野球人生における成功の証であり、引退後の人生設計を盤石にするための極めて重要なマイルストーンとなっています。
満額を受給する日本人選手一覧
サービスタイム10年という高いハードルを越え、見事に満額受給資格を勝ち取った日本人選手も複数存在します。
彼らは日本球界のレジェンドであると同時に、メジャーリーグでも確かな足跡を残した偉大な選手たちです。
選手名 | ステータス | サービスタイム | 年間推定年金額 |
イチロー | 引退 | 19年 | $275,000 |
ダルビッシュ有 | 現役 | 13年目 | $275,000 |
野茂英雄 | 引退 | 12年 | $275,000 |
松井秀喜 | 引退 | 10年 | $275,000 |
大家友和 | 引退 | 10年 | $275,000 |
※ダルビッシュ有選手のサービスタイムは2025年シーズン開始時点のものです
このように、日米で輝かしい実績を残した選手たちが名を連ねています。
特に、現役でありながら既に資格を持つダルビッシュ有投手は、今後もサービスタイムを伸ばしていくことになります。
他の日本人選手の受給資格と金額
満額には届かなくとも、多くの日本人選手がメジャーリーグ年金の受給資格を得ています。
たとえ最短の43日間の在籍であっても、年間$6,875(約103万円)の年金が終身で支払われるため、その価値は計り知れません。
田中将大投手を含め、他の主な日本人選手のサービスタイムと推定年金額は以下の通りです。
選手名 | サービスタイム | 年間推定年金額 |
上原浩治(引退) | 9年 | $247,500 |
前田健太(現役) | 9年目 | $247,500 |
田中将大(現役) | 7年 | $192,500 |
大谷翔平(現役) | 7年目 | $192,500 |
黒田博樹(引退) | 7年 | $192,500 |
川﨑宗則(引退) | 5年 | $137,500 |
佐々木主浩(引退) | 4年 | $110,000 |
新庄剛志(引退) | 3年 | $82,500 |
鈴木誠也(現役) | 3年目 | $82,500 |
千賀滉大(現役) | 2年目 | $55,000 |
※現役選手のサービスタイムは2025年シーズン開始時点のものです
この表からも、1年でも長くメジャーリーグでプレーし続けることが、いかに選手の将来にとって大きな意味を持つかが分かります。
まとめ:田中将大のメジャー年金資格
この記事では、田中将大投手のメジャーリーグ年金について、制度の仕組みから具体的な金額まで詳しく解説しました。
最後に、本記事の重要なポイントをまとめます。
- 田中将大のサービスタイムは7年
- 推定される年間年金額は$192,500
- 日本円で約2,887万円に相当(1ドル150円換算)
- 年金は原則62歳から満額受給が開始される
- 希望すれば45歳から減額で受給することも可能
- 年金額はメジャー在籍日数(サービスタイム)で決まる
- サービスタイム1年につき年金額が$27,500増加する
- 満額受給にはサービスタイム10年が必要
- 満額の場合の年金額は年間$275,000
- イチローや野茂英雄、松井秀喜などが満額受給資格を持つ
- 最短資格はサービスタイム43日で年間$6,875
- アクティブロースターや故障者リストの日数が加算対象
- マイナーリーグ在籍期間は加算されない
- 選手が亡くなった場合は配偶者が受給を継続できる
- 日本のプロ野球の年金制度は2011年に廃止されている