札幌ドームのネーミングライツが「大和ハウス工業」に決まり!
札幌ドーム(札幌市)のネーミングライツが大和ハウス工業(大阪市)に決まったと正式に発表されました!
これからは札幌ドームの相性はなくなり、「大和ハウス プレミストドーム」と今後は呼ばれます。
肝心の契約期間は2024年8月1日~2028年7月31日の4年間です。
大和ハウス工業(株)の公式ページでは、契約金額を非公開としていますが、HTB北海道ニュースでは4年間で10億円とされています。
(株)札幌ドームの公式ホームページも一新され、大和ハウス プレミアドームとして更新されています。
(大和ハウス プレミアドーム)
- スポーツ施設における命名権のメリット
- 大和ハウス プレミストドームについて

ここまで紆余曲折ありましたが、命名権が無事にきまり本当によかったですね!
大和ハウス プレミストドームとは?
まず、私が気になったのは「プレミスト」という単語でした。
通常、命名権を取得した施設には、命名権を購入した企業の「商品名」が入ることが一般的です。
例えば、バンテリンドーム(中日ドラゴンズの本拠地)なら(株)興和の主力商品「バンテリン」が中部地区では有名。
楽天イーグルスなら「楽天モバイルパーク宮城」ですよね。
※楽天モバイルは楽天グループの主力商品になります。
今回の旧札幌ドームにも企業の主力商品がPRされると思うのですが、私は「プレミスト」という商品を知りません。
大和ハウス工業によると「プレミスト」の商品は、マンションブランドのようです。
Jリーグ「北海道コンサドーレ札幌」が活躍するたびに、テレビのニュースやネット記事で取り上げられるので、ネーミングライツの効果は凄まじいと思います。
マンションなどの高額商品は「知名度」が販売を左右します。大和ハウス工業では北海道以外でも「プレミスト」と名前が付いたマンションブランドを多数販売しています。
野村不動産が手がけるマンションブランド「プラウド」のように、「プレミスト」も全国区で有名になれるといいですね!
(旧)札幌ドームが命名権を募集した背景

(旧)札幌ドームが命名権を募集した背景を解説していきます。(以下札幌ドーム)
札幌ドームがネーミングライツを募集した背景はお金ですね!
冒頭でも解説しましたが、ネーミングライツは儲かります。
ファイターズに出ていかれた札幌ドームは2024年3月期決算で6億超の大赤字となりました。
命名権を獲得することで、札幌ドームは契約期間中は売上がたちます。
大規模な投資も必要ないので、キャッシュを手に入れるには最適解ですね。
ネーミングライツ(命名権)のメリット

命名権を獲得することで企業には、どんなメリットがあるのでしょうか。
プロ野球では12の球団が存在していますが、ホーム球場は全て第三者の企業によって、命名権が取得されています。
プロ野球は日本において一番集客が見込めるスポーツです。
プロ野球の一日の平均客数は3万人近いです。また、大谷選手の効果もあって朝、夜で野球に関するニュースが毎日取り上げられます。
ブランドイメージの上昇
命名権を取得することで、企業はその施設を通じて自らの名前を広く知らしめるチャンスを得ます。
スポーツイベントやコンサートなど、大規模な集客が見込まれる場所の命名権を持つことは、ブランド認知度の大幅な向上を意味します。
例えば、ある施設が国際的な大会を開催した場合、世界中の視聴者の目にその企業名が触れることになります。これは、広告やプロモーション活動を通じて得られる以上の露出と言えるでしょう。
ここまで記載したことは、一般的な命名権に関するブランドイメージの上昇です。
札幌ドームの印象は、はっきりいって最悪です。
- 日本ハムに法外な使用料を貸していた
- グッズ収益も全て札幌ドーム側の売上だった
- 日ハム上層部が何度交渉をしても、譲歩されることはなかった
これらの意見は一部に過ぎず、インターネット検索をすると山のように札幌ドームの殿様商売エピソードを目にします。
新しくサッポロドームの命名権を取得する企業は、悪いイメージがつきまとう可能性も十分に考えられます。
地域住民の好感度上昇
命名権の取得は、地域社会への積極的な貢献とも捉えられます。企業が地元の重要施設の支援に名乗りを上げることは、地域住民からの信頼と好感度の向上に直結します。
地域に根ざした活動やイベントのスポンサーになることで、企業は単にビジネスを展開するだけでなく、地域社会の一員としての役割を果たすことができます。これは、地域の発展に貢献する企業イメージを構築する上で非常に効果的です。
ネーミングライツには、ブランド戦略やマーケティングの観点から見ても、多大なメリットがあります。
ブランドイメージの上昇は、企業が目指すべき長期的な目標に対して大きな一歩となりますし、地域住民の高感度上昇は、企業が社会的責任を果たしているというポジティブな印象を与えます。
札幌ドームの場合では、地域住民の好感度上昇ではなく、逆に好感度を下げてしまっている状況ですね…
なぜ、札幌ドームは命名権獲得に苦戦したのか?

札幌ドームの命名権獲得に関しては、いくつかの要因が挙げられますが、日本ハム時代の悪行が世間にバレたことが、大きな障壁となったようです。
この問題は、企業イメージにおいて非常にデリケートな部分に触れるものであり、命名権の獲得プロセスにおいて重要な役割を果たしました。
日本ハムが札幌ドームの命名権を持っていた時期に、企業倫理に反する行為が行われたとの報道があり、これが広く公になった結果、札幌ドーム自体のイメージダウン。
命名権を取得することは、その施設と自社のブランドを結びつけることを意味しますが、過去の悪行が明るみに出ることで、新たなスポンサー企業が名乗りを上げにくくなるという事態に陥りました。
札幌ドームは、スポーツイベントやコンサートなど、多くの人が訪れる施設です。
そのため、命名権を持つことは大きなメリットがある一方で、施設の歴史や過去のイシューに対する理解も求められます。日本ハム時代の問題が、命名権獲得のプロセスにおいて、大きな足かせとなったことは否めません。
これは、企業が命名権を取得する際に、過去のイメージを払拭し、新たなスタートを切ることの難しさを示しています。
本州のお客様が北海道に行きづらい
さらに、札幌ドームの命名権獲得に関わる別の問題点として、本州のお客様が北海道に行きづらいという地理的なハンディキャップがあります。
北海道は日本の北端に位置しており、本州からのアクセスは飛行機や長距離のフェリーを利用する必要があります。
この地理的な隔たりは、特に大規模なイベントやコンサートなどで札幌ドームを訪れようとする人々にとって、大きな障壁となり得ます。
本州からのアクセスの不便さは、命名権の価値を左右する重要な要因です。
命名権を取得する企業は、その施設を通じて自社のブランドを露出させることを目的としていますが、アクセスの不便さがイベントの来場者数に影響を及ぼすことは、その価値を下げる要因となります。
特に大手企業や全国展開を目指すブランドにとって、全国各地から容易にアクセスできることが重要であり、この点で札幌ドームは不利な条件を抱えていると言えるでしょう。