MENU

札幌ドームの黒字化のからくりとは?補助金実態に迫る

札幌ドーム からくり

「札幌ドームが黒字化した」というニュースは、多くの市民に安堵と期待をもたらしました。イベントが増えて収益が伸びたのだろう、と考える人もいるかもしれません。

しかし、その実態は補助金を使った“帳簿トリック”のような構造で黒字に見せているのが現状です。

この記事では、「札幌ドーム 黒字 カラクリ」の代表例として、アマチュアスポーツ利用における減免制度と税金補填のスキーム、そして「基金取り崩し」による損失の見えにくい構造を解説します。

札幌ドームの黒字は、数字だけを見て安心してはいけない「見せかけの黒字」に過ぎないという、私の主張を明確にしていきます。

速報ネコ

既にプレミストドームと呼ばれていますが、当記事では札幌ドームで呼称を統一します!

目次

札幌ドームは黒字化は本当に達成したのか


「札幌ドームが黒字化を達成した」というニュースは、特に2024年度決算で約4,300万円の黒字と発表されたことで、市の関係者や報道各社から「V字回復」と評されました。

しかし、この黒字は果たして本物なのでしょうか?私は、実質的には税金による補填がなければ成立しない、帳簿上の黒字に過ぎないと考えています。

速報ネコ

赤字補填のために税金

補助金(税金)補填の仕組み

出典:https://www.city.sapporo.jp/suishinshitsu/r4hyoka/documents/20221036301.pdf

札幌ドームでは、市民が関わるアマチュア大会や団体利用に対し、使用料の一部を「減免」する制度があります。これは、利用のハードルを下げるという点で社会的意義のある制度です。

しかし、問題はその減免された分の穴埋めを誰が負担するのかという点にあります。

実際には次のような流れがあり、市議会経済観光委員会では委員から「黒字化を手放しで喜べない」と懸念の声が上がっています。

  • 団体は減免された安い金額でドームを利用する
  • 札幌市(の関連部門)が差額を補助金として札幌ドームに支払う
  • 札幌ドームは「正規料金」を受け取ったことになり、帳簿上は損失なし
  • 結果として、損益計算書では黒字が演出される

この仕組みでは、利用者が減免を受けて得をし、ドームも満額を得て得をし、赤字は税金で埋められるという構図が成立しています。

これはまさに、「札幌ドーム 補助金」と「札幌ドーム 財政負担」という、見えない形で市民の税金が施設経営を支えている状態と言えるでしょう。

速報ネコ

この補助金で支援するという形は個人的には納得できません。

アマチュア利用の減免

前述の通り、札幌ドームのアマチュア利用における減免制度は、市民の利用促進という点では良い制度です。

しかし、その裏で税金が補填されている実態を考慮すると、市民が知らぬ間に間接的に多額の費用を負担していることになります。

市民が利用の恩恵を受ける一方で、そのツケは結局、市民自身に回ってくるという構造は、透明性に欠けると言わざるを得ません。

札幌ドーム黒字額はわずか4300万円

たしかに、黒字化には一定の努力が見られます。

大和ハウスとのネーミングライツ契約(年約2.5億円)や音楽ライブ・イベントの誘致によって一時的な収益増があったのは事実です!

札幌ドームのネーミングライツが決まったのは本当に努力された結果だと思いますし、報道があったときはやっと決まってよかったという気持ちでした。

関連記事はこちら

収益増の内側

ネーミングライツ契約やイベント誘致による収益増は評価できる点です。

しかし、その利益の総額は微々たるもので、2024年度の黒字額はわずか4,300万円程度にとどまります。

前年(2023年度)の約6.5億円の赤字からの転換としては劇的に見えますが、果たしてこれは「健全な収益による黒字」と言えるのでしょうか?

私は、これだけでは持続可能な黒字化とは言えず、根本的な収益構造の改善には至っていないと指摘します。

「札幌ドーム 黒字 嘘」や「黒字 カラクリ」という言葉が注目されるのは、こうした不自然な数字の変化に対する市民の疑問を反映しているといえるでしょう。

税金補填の裏側

実はこの黒字化の裏では、札幌市の税金が多額に投入されていたことが明らかになっています。

いわば「表面的な黒字」を演出するための税金による補填構造が存在していたのです。代表的な補填例として、次のようなものが挙げられます。

税金補填の裏側
  • スポーツ振興基金からの特例的な支出
  • 市の保全費・維持管理費として毎年20億円超の支出
  • アマチュアスポーツ大会やプロサッカー・コンサドーレ札幌への施設使用料減免

これらの実質的な補填を考慮すると、札幌ドームの黒字は帳簿上の黒字にすぎず、実質は赤字運営とも言える状態です。まさに、「税金による補填構造」というカタチが出来上がっているのです。

速報ネコ

札幌市民には十分な説明がされていたかどうか疑問が残ります。

札幌ドームの黒字化の真相

札幌ドームの黒字化が「実質的には税金頼み」であったことを示す最大の証拠が、札幌市が拠出している補助金や基金の存在です。

これらは市民の負担を伴う公的支出であり、札幌ドームの運営を“裏から”支えてきました。

スポーツ基金からの取り崩し

2024年度、札幌市は「黒字化のための緊急措置」として、スポーツ振興基金から1億8,500万円を特例的に取り崩しました。

これは例年の取り崩し額(約2,400万円)の実に7.7倍という異例の措置です。

このスポーツ振興基金の中身は、かつて札幌ドームが稼いでいた頃の過去利益(約12億5,000万円)を原資としているため、「税金ではない」という見方もできます。

しかし実際には、市の管理下にある公的資金である以上、事実上は「市民資産の取り崩し」と言って差し支えありません。

この資金は主に、アマチュアスポーツ団体や市民団体が札幌ドームを利用する際の施設使用料減免分の穴埋めに使われました。

市が積み立てていた基金を使い、見かけ上の損益改善に利用したわけです。

これは事実上の「税金による黒字補填」であり、札幌ドームに補助金が実質的に使われている構造の証です。

市民の税金から捻出

加えて、札幌市は札幌ドームに対して、毎年20億円以上の財政支出を行っているとされています。

この内訳には以下が含まれます。

  • 設備の保全費(年約6.6億円)
  • 市債の返済・利息分
  • 維持管理費、人件費などの間接的支援

これらはすべて市の予算(=市民の税金)から支出されており、「札幌ドーム 市民負担 財政負担」といった不安と直結しています。

つまり、札幌ドームの運営は市民の目に見えないところで公的資金に支えられている構造になっており、表面的な「黒字」の背後には、実際には巨額の赤字を補填する財政支援が存在しているのです。

私は、この点が最も市民に伝えられるべき「からくり」であると考えています。


まとめ|札幌ドームの黒字化の実態はからくり

ここまで見てきたように、札幌ドームの黒字化は、

まとめ
  • ネーミングライツやイベントによる収入増
  • スポーツ振興基金の特例的取り崩し
  • 市の保全費・補助金による間接的支出
  • 責任者の退任タイミングと合致した“成果演出”

といった、制度的な補填と政治的なタイミングが組み合わさった結果にすぎません。

市民にとって重要なのは、「黒字か赤字か」という表面的な評価ではなく、「税金で支えられた黒字化のカラクリ」をしっかり理解することです。

表向きは黒字でも、裏で市民の負担が増しているなら、それは実質赤字と変わりません。「札幌ドーム 黒字 カラクリ」「札幌ドーム 税金 補填」といった検索ワードが浮上している背景には、市民の疑念と不信感があります。

このような状況を放置せず、行政と指定管理者には、もっと透明で誠実な説明責任が求められています。

札幌ドーム関連記事

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

外資系企業のメディア担当として、海外サッカーやMLB関係の記事を多数執筆。プロ野球では中日ドラゴンズのファンを20年間継続しており、浅尾選手をリスペクトしています。野球専門メディアとして、12球団の最新情報や大谷選手特設ページなどの情報をたくさん更新していきます。

目次